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参院選とインターネット -- SEOの巧拙が勝敗を左右する時代へ

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070820/279888/?L=rss より転記

政党のHPにも必要なWebマーケティングの発想



日経BPコンサルティング
チーフ・コンサルタント 古賀雅隆
シニア・コンサルタント 中田吉彦

 第21回参議院議員選挙は民主党の圧勝で終わった。Webサイトの使い方のうち、検索エンジン対策が一番うまかったのも民主党だった。検索エンジン対策とは、Yahooやgoogleなどの検索サイトで、いかに上位に表示させるか、そこから自分のサイトへいかにうまく引きこむかという対策のことだ。選挙運動にもインターネットの影響はどんどん大きくなってきている。サイト活用の巧拙と、選挙の結果との因果関係はわかっていないが、Web サイトの使い方次第で選挙の結果が変わってしまう時代も遠くないだろう。各党のWebサイト対策から参院選を眺めてみた。


 選挙の勝敗には、各政党が掲げる政策、マニフェストが大きく関わるのはもちろんだ。それ以上にマニフェストの内容が国民に届くかどうかが大きなポイントだと言えるかもしれない。そもそもアピールしたい内容が国民に広く伝わらなければ効果がない。つまり政党のWebサイトでも、企業がWebをマーケティングおよびブランディングへ活用するのと、まったく同じ考え方が成り立つ。だから選挙運動とWebサイトの活用方法の間には密接な関係が成り立つと考えられる。Webサイトが選挙にも重要と考えられる理由だ。

 主要政党では、政策やマニフェストをWebサイト上で閲覧できるようにしている。そこで、各政党のWebサイトが、各党の政策やマニフェストを見たいインターネットユーザーを該当ページに引きこめるかどうか、すなわち検索エンジンへの最適化(SEO)と入り口ページの最適化(LPO)の視点からWebサイトを分析した。分析対象は今回議席を得た主要7政党とした。

政党名で検索…「目的の政党ページなのかどうか分からない」
 分析は、公示日の7月12日および投票日直前の28日に、実際にYahooとGoogleでキーワード検索を行い、その検索結果をチェックした。


 政党名をキーワードに使うと、全て政党のWebサイトが、YahooでもGoogleでも上位に表示された。しかし特にGoogleで表示される説明文が不十分な政党が多かった。現状のままでは、政党名をキーワードにして検索エンジンを使い、Webサイトが表示されたとしても、いったいどんな内容が表示されるのか、予測がつきにくいということになりかねない。政党のトップページなのか、それとも別のページなのかもよく分からないことも起こり得る。

 検索結果の説明文はSnippet(スニペット)と呼ばれ、Googleでは検索に使ったキーワードが、コンテンツページ内で使われている個所周辺のテキストが引用されることが多い。検索エンジンの利用者はSnippetを見て、提示されたページの内容が何かを判断する。だからSnippetの内容が的確であれば、ネットユーザーをページに引きこむ、つまり検索結果をクリックさせて、各政党の該当ページを表示させることができる。

 しかし現状は、例を見ても分かるように、どんなページなのかが何となく推測できても、政党のWebサイトのトップページであることが明確に分かる例はほとんどなかった。

最悪!「前回選挙のマニフェストが出てきた」
 同じことが、例えば今回の選挙の争点のひとつと位置づけられている年金問題やマニフェストについて知りたいと思った場合にも当てはまった。検索エンジンの利用者は「政党名+キーワード」と入力するだろう。例えば「政党名+年金」では年金問題に対する政策や考え方を書いたページではなく、関連ニュースのページが提示されてしまうケースや、せっかく該当するページが存在しても、検索結果の10位以内に表示されなかったりするケースも目立った。

 Googleでは通常、検索結果は1ページに10件表示される。今回の選挙で掲げるキャッチフレーズも、検索結果の10位以内に表示されない政党が多かった。主要政党のWebサイトでは、検索エンジン対策が十分にできていないことがよく分かる。

 あるケースでは、以前の選挙時点でのマニフェストのページが提示されてしまった。前回の選挙の際のマニフェストがそのまま残り、上位に表示されたら有権者はどう思うだろう。言いっぱなしで、選挙が終わったら責任放棄か、という印象を持たれかねないのではないだろうか。「マニフェストは選挙対策に過ぎない」を追認してもらうようなものだ。選挙期間中にこの状態は最悪と言えよう。これらの不都合はいずれも、検索結果の表示への配慮、的確なキーワード設定など、検索エンジンへの最適化対策を講じていなかったために生じている。

重要なのは検索結果だけでもページの内容が推測できること
 公明党のサイトは手を打って成功しているケース。これを見ると、検索結果のSnippetの第一行目に「公明党2007参院選特集のwebサイトです」と書かれている。これはトップページのメタタグと呼ばれるコードのひとつ「descrption(ディスクリプション)」と呼ばれる部分に、検索エンジンを意識してその文言を入れているからである。さらにメタタグの「keywords(キーワード)」部分にも「公明党,参院選,選挙」の文字が見えるように、来訪させたいターゲットが検索の際に使いそうな言葉を設定しておくのも有効だ。

 ただしkeywordsがあまり多すぎてはいけない。せいぜい5~6個が望ましい。またkeywordsはサイト全体で掲載されている内容ではなく、該当ページの掲載内容に絞らなくてはならない。検索エンジンでヒットするのは1ページだけだからだ。

 こういったメタタグへの配慮が、検索エンジン対策への第一歩となる。


Webサイトは政治活動報告の場だけではないはず
 冒頭にも書いたように、Webサイトの活用という意味では、政党も、企業のWebマーケティングと同じ視点を持つ必要がある。

 いかにすぐれたコンテンツや機能を用意しても、該当するページにビジターを引きこめなければ意味がない。検索エンジンでキーワードを入力し、その検索結果からWebサイトへ向かうインターネットユーザーが大部分である現在、検索エンジンでの表示順位や表示結果、そしてそこからどのページへ向かうかを把握し、コントロールしていくことの重要性はますます高まっている。

 今回の選挙期間中は、政治活動の一環としてWebサイトでニュースを流し続けた政党もあった。つまりWebサイトを政治活動報告の場と位置づけたのである。たしかにWebサイトは活動内容をニュースとして流すのに役立つ媒体である。Webサイトはニュース的なつくりのほうがビジターを引きつける力があるから、ニュースの掲載は重要だ。

 しかし国民が知りたいのは、選挙期間中にどんな活動をしたか、だけではなく、どんな政策を掲げ、どんな内容をアピールしているかも重要だろう。政策を書き込んだページ、マニフェストを分かりやすく解説したページへいかにうまく誘導するかが、最も重要な策だと思われる。ニュースを前面に出したために、マニフェストがヒットしなくなってしまったサイトもあった。

ドロ縄でも効果が出るSEO対策、だが普段からの注力こそ
 調査対象期間中に改善された例もあった。

 例えば民主党の場合、途中で2005年衆議院銀選挙時のマニフェストが10位以内にヒットしなくなり、2007年のマニフェストがヒットするようになった。2005年のマニフェストのURLからは、2007年のページへリダイレクトするよう改善されていた。

 また共産党では、2005年のマニフェストのページが上位にヒットしていたが、URLはそのままに、2007年のマニフェストの内容に書き換えられていた。古いURLが既に上位にヒットしていることを活用した解決例である。内容を書き換えずに、2005→2007に分かりやすく誘導するたけでもよかったが、検索エンジンから来た人にすぐ最新の政策を見てもらおうという姿勢は評価できる。ちなみに共産党は、2005年のマニフェストは別URLに移動させて、2005年のマニフェストを読みたい人はそれを読むこともできるようにしていた。

 このほかにも、7月12日に見られた各党のSEOの不備、2005年のデータが古い形のままで検索結果の上位に表示されてしまうなど不備のいくつかが、 7月28日には解消されていた。そもそもSEOは、検索エンジンのクローラーの巡回を待って結果が反映されるものである。仮に7月11日の23:59に SEO対策を施しても、結果がすぐには出ないのは仕方ない。SEOの努力が検索エンジンに反映されるまでには時間がかかる。その結果、分析結果の得点も表1のように上昇した。

 だからこそ、年金問題に対する取り組みなど、長期的に取り組んでいる課題については、選挙の有無に関わりなく、有権者がいつでも検索エンジンから訪問できるよう、SEO対策に普段から注力しておくことは必要であろう。Webサイトをどう位置づけ、何のために構築するか。政党も企業もこの基本をしっかり見直すことが大切なのである。

【注1】各政党のWebサイト

* 自由民主党(自民党)
* 民主党
* 公明党
* 社会民主党(社民党)
* 日本共産党(共産党)
* 国民新党
* 新党日本

【注2】調査の方法

* 参院選公示日の2007年7月12日と、同月28日に調査を実施した。
* 表中の「SEO」の項目は、検索エンジンYahoo!、Googleで検索を行い、検索結果ページの上位10位以内に該当するページが入るかどうか、について調査を行った。
* 検索エンジンで政党名を検索する場合、自由民主党の場合は「自由民主党」と「自民党」について検索を行った。社会民主党については、「社会民主党」と「社民党」について検索を行った。日本共産党については、「日本共産党」と「共産党」について検索を行った。
* 表中の「LPO」の項目は、政党のトップページから目的の情報へたどり着く方法が分かりやすいかどうか、について調査を行っているが、その診断には、日経BPコンサルティングのLPOの診断手法を用いた。
* ポスターのキャッチフレーズは、公示日(2007年7月12日)の日本経済新聞朝刊に掲載された各党のポスターで確認したが、新党日本のポスターは掲載されていなかったため、新党日本のWebサイトで確認した。

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