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「つまんない」「暇」を検索入力・会員100万人は簡単――携帯ネットの意外な“常識”


http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/30/news070.htmlより転載

「モバゲータウン」が400万会員を突破するなど携帯ネットが存在感を増している。だがPCをメインで利用してきた多くのIT戦士にとって携帯ネットは未知の世界。携帯ベンチャー社長によると、PCネットでは考えられないような常識があるようで……。
2007年03月30日 15時50分 更新
 携帯電話のネットサービスへの注目が急速に高まっている。3G携帯が普及して通信速度が向上し、「モバゲータウン」など携帯向けSNSユーザーも急増中。PC向けネットサービス各社も、携帯対応に注力している。

 ただ携帯ネットはこれまで、10代中心に盛り上がってきた世界。PCネットをヘビーに使う人ほど携帯ネットは使わない傾向にあり、20代以上のPCユーザーにとっては未知の部分も大きい。

 月間120万人が利用する携帯検索ポータル「F★ROUTE」を展開するビットレイティングスの佐藤崇社長に、携帯ネットの特徴を聞いてみた。するとPCネット界の常識では考えられないような事実――「“つまんない”“ヒマ”が頻出検索ワード」「検索ボタンには『検索』ではなく『Go!』と書く」「逆ザヤ広告を出してでも、公式サイトの掲載順アップを狙う」「サービス名に“★”マークでアクセスアップ」「100万ユーザーまでは増えるが、それ以上が難しい」など――が飛び出した。

“つまんない”“暇”で検索

F★ROUTEの検索窓 「検索ボタンに『検索』って書いたら、押してもらえないんですよ」と佐藤社長は笑う。シンプルに「検索」と書くより、「Go!」などと書いた方がクリックされやすくなるそうだ。F★ROUTEの検索ボタンは「検索」という文字の隣に、動きを強調するような絵文字を付けている。

 検索ワードには「暇」「つまんない」など“感情語”を入れる人が多いという。「携帯ネットユーザーは、暇つぶしのために携帯ネットを使うことが多いことが原因では」と佐藤社長は分析する。確かに、携帯向けSNS「モバゲータウン」の新着日記にも「暇」という文字が頻出。暇つぶしで利用するユーザーは多そうだ。

 検索窓にURLを直打ちする人も多いという。携帯ブラウザはURL入力欄が表示されないため、ユーザーは検索から目的のサイトにたどり着こうとするようだ。「CMなどでURLを告知してネットキャンペーンを展開する企業が増えており、検索窓にURLを直打ちするユーザーも増えている」

並び順が1つ上がるとアクセス3倍
 公式サイトのトラフィックは、公式メニューの上位に表示されるかどうかで大きく変わるため、各社はランクアップに知恵を絞る。佐藤社長によると「順位が1つ上がるとアクセスが3倍になる」という。

 表示順は、クリックの多い順や登録ユーザーの多い順などキャリアによってさまざま。ランクアップを狙って逆ザヤ広告を出す業者が急増したことも、以前はあったという。月額315円の公式サイトの広告を出稿し、1000円や1500円の成果報酬を出すことで強引にユーザーを集め、公式サイトの掲載順を上げる、という手法だ。掲載順が上がればユーザーが集まり、広告費もペイするという計算だったようだ。


auのメニューではF★ROUTE以外にも★が入ったサービスが(左)。ドワンゴやMUSIC.JPも解説を付けてユーザーの目を引こうとする サイトの名称もクリック率を左右する。同社が検索サービス名を「F★ROUTE」にしたのは、キャッチーな文字列によるアクセスアップを狙ったためだ。「携帯サイトの公式メニューは、解説文なしでサイト名だけが列挙される。ここでいかに目立つかが勝負。“★”マークは目を引きやすい」。同社がサービスインして以降、サービス名に「★」を付ける企業が増えた、と佐藤社長は笑う。

 ブランド力だけでアクセスを集めるのは難しいという。「ドワンゴやMUSIC.JPのように、テレビCMなどの効果でブランド認知が高いサービスでも、『dwango.jp [うた]』『MUSIC.JP 超高音質』など目を引くキーワードや解説を入れてクリックを誘おうと腐心している」。また「無料」という文字もクリックされやすいため、無料でなくても「無料」と書いてクリックを誘う業者も少なくないという。

非公式サイトは「ランキング」から誘導
 ユーザーは、公式サイトへは公式メニューからアクセスするが、非公式サイト(勝手サイト)にはどのようにしてたどりついているのだろうか。佐藤社長によると、これまでの主な導線はランキングサイトや、友人紹介にインセンティブを支払うことによる口コミ、メールマガジンなど。最近は検索が伸びてきたという。

 ランキングサイトはその名の通り、サービス分野別に人気サイトをランキング表示したもの。運営者がランキングサイトに登録し、ランキングサイト上でのクリック数などで順位が決まる仕組みだ。10代女性に人気の「AWALKER」が代表例で、同社も「F★ROUTEランキング」を運営している。

 ただ、ここ最近はランキングサイトの人気は下火。検索サイトの利用が増えてきたためで、「携帯サイト運営者も、携帯SEO(検索エンジン最適化)に力を注ぎ始めている」という。

 「ランキングサイトは、携帯で暇つぶしする若年層に人気。例えば人気ゲームの新作が発売されると攻略サイトが一斉にでき、攻略サイトをまとめたランキングサイトができたりする。だが、目的意識があって携帯を使うような大人は、ランキングサイトではなく検索を利用する」

携帯ユーザーは「煽ると検索する」
 「携帯ユーザーは煽ると検索する」と佐藤社長は言う。同社が発行しているメールマガジンに「○○を検索してみよう」と書くと、多くのユーザーが素直にそれを検索するのだという。

 「例えば金曜日の午後7時ごろに『8時からのミュージックステーションに出演するアーティストを検索してみよう』と送ると、メールが届いた直後ではなく、その後の放映時中、8時から9時の間に検索される。歌番組はお気に入りのアーティストが出ていない間は暇だから、その間に検索しているようだ」

 携帯検索は身近で手軽なので、タイムリーな話題さえ提供してやれば、ユーザーは気軽に検索してくれるようだ。

 携帯サイトが最も利用されているのは、午後9時から午後12時の深夜の時間帯。「外出先で利用するより、家の中でテレビを見ながらとか、寝る前にベッドで利用している人が多いようだ」

地方のユーザーの方が多い?
 PC向けWebは、首都圏のユーザーが圧倒的に多いが、携帯ユーザーは地方にも多く、地方のユーザーのほうがより活発に利用している傾向があるという。

 「テレビの視聴率によく似た現象では。当社のサービスは、東北地方のユーザーがかなり多いという特徴的な偏差も出ている」

100万人の壁
 「携帯にはまだまだサービスが足りない。ちゃんとしたものを出せば、100万人までは簡単に増える」――PC向けネットサービスで100万ユーザーを獲得するのは難しいが、携帯ネットはまだまだ、需要が供給を上回っているようで、いいサービスを出せばユーザーは増えるようだ。

 だが、100万ユーザー以上に成長するのが難しいという。「無料着メロサイトとして人気の『ゴルゴンゾーラ』も、100万ユーザーから増えも減りもしないと聞く」

携帯ネットのヘビーユーザー層は10代。人気サービスは10代の口コミを通じて一気に広がるが、その世代に広がり尽くしてしてしまうと成長を止めてしまう。「クリティカルマスが100万人」と佐藤社長は言う。

 100万人の壁を破るには、世代を超えるしかない。「モバゲータウンは10代で流行したことが話題になり、20代以上にも受け入れられてユーザーを伸ばしている」。まずはヘビーユーザー層に浸透させて知名度を上げつつ、上の世代にも受け入れられるようなサービス設計をすることが必要になりそうだ。

 携帯ネットの国内全契約者数は約8500万人。このうち、携帯ネットを頻繁に利用しているユーザーは「1000万人以下なのではないか」と佐藤社長は見る。「最大の“敵”は、携帯ネットに無関心な残りの7500万人。mixiモバイルが急成長したのは、携帯ネットに無関心だった層を取り込んだからだろう。彼らが携帯ネットを利用するようになれば、市場が大きく広がる」

PCプレーヤー参入でにわかに激戦区に
 ここ最近は、PC向けポータル各社の携帯進出が目立っている。「2000年ごろにも、PCポータル各社が携帯に参入しようとした時期があったが、当時はうまくいかなかった。昨年になって(PC向けネット企業だった)ディー・エヌ・エーの『モバゲータウン』が成功したのを見て、他のPCプレーヤーも本格的に再参入してきた」

 これまで、携帯サービスを展開する事業者は比較的小規模で、それほど激しい競争もなかったが、最近になって、PCのネットで激しい競争を生き抜いてきた大企業との競争にさらされ始めた。「携帯専業のプレーヤーとPCからのプレーヤーがガチンコで戦っている状態」

 携帯ネットは、画面がPCよりも狭く、インタフェースに工夫がいるなどPC向けとは異なる特徴もあり、使いやすいサイトを作れるようになるまでは経験が必要だ。だが「PCのプレーヤーにとっても学習が進んできた」と佐藤社長は語る。

 検索に限って言えば、PCと同様にYahoo!とGoogleが圧倒的に強い。激戦となるのはF★ROUTEを含む2番手以下。「機能を強化して欲しい情報に素早くたどり着けるようにし、モバイル検索エンジンとして名を上げていくしかない」

「携帯からPCサイト検索」が普通に

「PCはまだハードルが高いが、携帯なら誰でも利用できる。携帯から手軽にネットを使えるようにし、ネットの世界を大きくしていきたい」と佐藤社長 同社は、携帯電話からPCサイトの情報も検索できる機能をこのほど、「F★ROUTE」に追加した。携帯サイトにはまだまだ情報が少ないため、PCサイトの情報にアクセスできるようにし、情報量の少なさを補完していく狙い。サービスイン初日にPCサイトを携帯向けに変換した回数は30万回。それから1週間で60万に倍増したといい、手ごたえは上々だ。

 Yahoo!モバイルやGoogleでも携帯からPC向けサイトが検索できるようになっており、「携帯からPC検索」の流れは確実に来ているようだ。「今後はPCサイトを携帯からでも自然に見られるようになってくるだろう」

 F★ROUTEでよく検索されるワードは、タレント名や邦楽アーティスト名、楽曲などエンタメ系のコンテンツ。検索ワードを見ていると、10代の流行が見えてくるという。

 「レイザーラモンHGは、流行する半年ほど前から頻繁に検索されるようになった」。ちなみに最近よく検索されている芸能人は、お笑い芸人のムーディ勝山と藤崎マーケットだという。

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http://blog.livedoor.jp/ofisu/archives/53602262.html
に関連記事としてリンクをはらせてさせて戴きました。

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